イタリア研修
Buongiorno!
シェフの大洲です。
先日、オーナーとイタリアのシチリア島に研修に行って参りました。
目的としては
現地での家庭料理とレストランでの料理の特徴と傾向を捉える。
現地の食材、現地の味付け、食材の使い方
アグレステでの料理への反映
気候はシチリア島も日本同様で冬ですが、昼間は春に近い気温。木々も春のように緑が綺麗で、春を彷彿させる景色。
朝晩は大幅に気温が下がります。
シチリア島の食材は主に海産物が多く、カジキマグロ、鮪、メバル、カサゴ、イカ、海老、浅利、ムール貝、鰯、鱸、鱈、太刀魚、舌平目と豊富にあり、中でも鰯はアンチョビの原料でもあり、イタリア産のアンチョビと言えば有名。
イタリア野菜はフェンネル。セリ科の多年草。葉、茎、種全てを使う事ができ、様々な料理に使用します。葉はハーブとして使い、魚料理相性が良い。
もうひとつ、イタリア野菜と言えばアーティチョーク。キク科の多年草。丸ごと蒸して、ガクを一枚づつ剥き、パスタやピザに使用します。
トマト、茄子、玉葱、パプリカ、マッシュルーム、人参、ほうれん草、カリフラワー、セロリ…etc
基本的には日本とそれ程変わらない品揃え。ただ、きのこは旬でないと出回らないようで、冷凍品を使う事があるようです。
チーズは、本場と国。
リコッタチーズはさっぱりとした味わいで、様々な料理・ドルチェにも多用されます。日本では見かける事のない焼いたリコッタと言うものが定番のようで、これもよく多用されます。
ペコリーノ・シチリアーノは硬質チーズで熟成された塩気の強いチーズ。削ってパスタにかけたり、薄く切ってワインと一緒に提供されることが多い。
味付けは全体的に濃く、パスタは塩辛く、ドルチェは甘い。味付け自体はシンプルなものが多く、オリーブオイル、塩・胡椒、ビネガー、レモンなどの味付けが多い。野菜が新鮮でおいしいので、余計な味付けはしないのだと思います。中でも衝撃を受けたのが雲丹のオイルパスタで、日本で雲丹のパスタと言えばクリーム系で濃厚に仕上げるのが一般的だが、シチリアは生クリームを使わずに仕上げる事が多いと現地のシェフと話をすることができました。カルボナーラも同様、生クリームは使用せず、日本とは異なった作り方をしていました。
チーズ工房も見学させて頂いて、ペコリーノ・シチリアーノ・モッツァレラを作っていました。
肥料、元気な牛・山羊、しぼりたてミルク、作業工程と余すことなく見せて頂いておいしさの秘密が分かりました。
せめて単語と挨拶くらいはと思い、イタリア語を勉強していきましたが、片言イタリア語で何とか切り抜け、自分自身様々なものが身に付きました。
まだまだ書き尽くせない部分もありますので、店にお越し頂いてお料理で皆様にご報告できればと思います。
コース料理をご注文頂いた方が、より新しいエッセンスを感じて頂けると思います。
皆様のご来店をスタッフ一同、心よりお待ちしております。